労災保険制度は、労働者の業務上の事由または通勤による労働者の傷病等に対して必要な保険給付を行い、あわせて被災労働者の社会復帰の促進等の事業を行う制度です。補償は労働者が対象となりますが、労働者以外のうち、業務の実態や災害の発生状況からみて、労働者に準じて保護することがふさわしいと見なされる人については、一定の要件の下に労災保険に特別に加入することが認められています。

　この労災保険の特別加入の対象が、2024年11月から拡大となり、特定受託業務に従事する人（特定フリーランス事業）も加入対象となります。特別加入の対象となる事業は、①フリーランスが企業等から業務委託を受けて行う事業と、②①と同種の事業について、フリーランスが消費者から委託を受けて行う事業です。消費者のみから委託を受ける場合や、企業等からの業務委託を受けているものの、その業務とは異なる事業について、消費者から委託を受ける場合は、対象となりません。

　特別加入をする場合は、都道府県労働局長の承認を受けた特別加入団体に申し込む必要があります。現状は、連合フリーランス労災保険センターが承認を受けています。

　対象となるフリーランスの方が自身で加入を検討することはもちろんのこと、フリーランスに業務をお願いしておりその補償が気になる企業からフリーランスに加入推奨することも考えられます。

厚生労働省
「令和６年11月から「フリーランス」が労災保険の「特別加入」の対象となります」
連合フリーランス労災保険センター

■参考
株式会社名南経営ソリューションズ